障害年金と生活保護の関係

文責:所長 弁護士 湯沢和紘

最終更新日:2021年11月22日

1 生活保護と障害年金

 生活保護受給中の場合でも、障害年金の申請が認められれば、障害年金を受給することができます。

 もっとも、生活保護は、収入のない方に認められるものとなっており、支給される障害年金は収入とみなされます。

 結果として、障害年金支給額分だけ生活保護費が減額されることになり、障害年金支給額が生活保護費を上回る場合には、生活保護の受給が停止することになります。

 以上から、障害年金の受給が認められるようになっても、生活保護費を下回る場合には、金額的には変わらないということになってきます。

 なお、後述3のとおり、生活保護費そのものが増額される可能性はあります。

2 支給される金銭の意味合いは変わってきます

 生活保護費は、生活扶助、住宅扶助、生業扶助等というかたちで、金額、内訳が決まっています。

 それ以外の支出は認められていないものとなっています。

 たまに生活保護受給者が車を所有していたことが発覚し、支給が停止される、といったニュース等があるかと思いますが、これは上記のとおり、税金から捻出されている生活保護費に関し、その使途が定められていることによるものです。

 これに対し、支給される障害年金についてはその使途に制限がありません。

 そのため、車を所有したり、貯蓄をしたりすることも問題なく認められることになります。

 こういった理由から、生活保護受給中の方についても、障害年金申請するメリットはあるといえます。

3 生活保護費が増額される場合があります

 生活保護費については、障害者加算という制度があります。

 生活保護の受給を受けている方で、さらに障害のある方については、健康な方と比較してさらに生活が困難となることが想定されます。

 生活保護制度は、健康で文化的な最低限度の生活を保障するための制度ですから、障害があるとその最低限度の生活の保障ができないとも考えられます。

 そこで、障害者加算という制度により、生活保護費が増額され、追加の保障が受けられるようになっています。

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